遺伝子組み換え食品の問題とは
遺伝子組み換え食品と聞くと、どんなイメージをお持ちですか?
一時期とても騒がれましたが、ここ数年はテレビで報道されていないように思う。
私自身も理屈はわかっていたが、反対意見の方が何に対して不安なのか知りたくて、少し勉強。
そこで浮かび上がってきたことを並べてみようと思う。
全部書くと長くなるので、ここでは技術的なことは割愛する。
ちなみに、私は推進派でも反対派でもなく、選択肢が増えてよりよい未来になればと考えている。
どこかから金銭的支援もいただいておりません('ω')ノ
遺伝子組み換え食品の問題点
- 安全性への不安
- 元モンサント(現バイエル)の思惑
- まとめ
1、安全性への不安
- 食べたら癌になる。
- 大豆にナッツのアレルギーが含まれる。
- 予期せぬ副産物がある。
などなど、これ以外にも問題視する声はあるが、どれも論点が巧妙にすり替わっているように見えた。
●食べたら癌になる。
フランスのNGO「遺伝子操作に関する独立情報研究機関」(CRIIGEN)が癌になる論文を発表した。
この論文で安全ではないと断定しているが、実験方法が適切でなかったり、発表後すぐに映画化されている点を考えると、結果ありきの実験だったのかなと思ってしまう。
この論文は、その後撤回されている。
まぁ、またすぐ他で掲載されているが。
●大豆にナッツのアレルギーが含まれる。
大豆にナッツの遺伝子を付け加え、栄養素の補完をしようとして、開発された遺伝子組み換え大豆があった。
しかし、発売前の検査でナッツアレルギーの反応があったため、発売を断念している。
予期せぬアレルギーがあったらどうするんだ!とおっしゃるかと思いますが、むしろ検査がしっかりしている証拠になったと思った。
●予期せぬ副産物がある。
1988年に昭和電工が発売したL-トリプトファンという商品がEMSを発症させた事件。
アミノ酸を製造する際に遺伝子組み換え大腸菌を利用し、その不純物がEMSを引き起こしたのではないかという見解だった。
予期せぬ副産物があるではないかと反論する材料だ。
こちらもよく読んでみると、適量使用なら良い効果をもたらすそうだが、取りすぎるとEMSを発症させてしまうらしい。
単純に取りすぎたと考えるのが普通だ。
これら以外にも不安視する事例はあるが、どれもよく見ると断定できないことばかりだ。
それよりも、モンサントという会社が問題のように思えた。
2、元モンサント(現バイエル)の思惑
モンサントは遺伝子組み換えの種子で世界中の利権を得ようと急ぎすぎたように思う。
試験区での緩衝地を6m以上となっていたところを2mしかとってなかった。
正直どっちでもあまり意味はないと思うが、言われたとおりに従わなかった。
また、ラウンドアップ試験では防護服を着て行ったため、イメージダウンにつながった。
遺伝子組み換えしていない作物に遺伝子組み換えの花粉が付いたら、訴訟を起こした。
インドでは独占した後に値上げしすぎた。
ビジネスモデルが良くなかった。
農産物は命にかかわることなので、市場の競争原理を大きく逸脱して独占しようと急ぎすぎたように思える。
こんなことしなければ今頃得られていたのではないか。
バイエルに買収され、すこしはまともになってほしい。
3、まとめ
遺伝子組み換えよりも確実なゲノム編集技術も台頭し、2019年にはそれの販売が始まり、徐々に組み換え食品が広がりつつあるように思う。
農家は騙されて種を買い続けることはしないし、選択肢が増えることはいいことだと思う。
普段見聞きている情報はだいたい2次情報だ。
2次情報は他人のフィルターがかかるため、事実と感情が混ざってしまう。
その情報を流す人は、それでどんなメリットがあるのか考える必要がある。
もう、テレビや新聞の情報が、嘘は言わないが本当のことも言わないとわかっているのではないか。
適切に情報収集することで、良い未来になることを願う。
ではまた。
参照
https://ja.wikipedia.org/wiki/トリプトファン事件
食べてはいけない遺伝子組み換え食品 /安田節子 著
遺伝子組み換え食品どこが心配なのですか /アラン マキュアン 著
誤解だらけの遺伝子組み換え作物 /小島正美 著