手ぶらで行けるサポート付き貸し農園【シェア畑】

keisy12455’s blog

農業で独立を目指すアラサーのブログ

早わかり!肥料とは

結局肥料ってなんなの?

 

植物の生育に必要なものでしょ?

 

実はそれだけでは無い

もうちょっと踏み込んだ肥料の世界にご招待

 

 

 

 

 

肥料とは

肥料とは植物の生育させるための栄養分として人間が施すもの

植物の栄養に供すること又は植物の栽培に資するため土壌に化学的変化をもたらすことを目的として土地に施される物及び植物の栄養に供することを目的として植物に施される物をいう

とある

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E8%82%A5%E6%96%99

 

 

生育させるとあるが、市販されている野菜のように大きく味のあるものを早くたくさんできるために使うものである

 

なので、そこまで早く大きくさせなくても良い場合は、特に必要ではない

 

歴史

最初に肥料を使い出したのは、農耕が始まってからすぐだ

 

原理はわかっていなかったと思うが、焼き畑により灰が肥料分となっていた

 

それから有機質のたい肥を使い、産業革命後は化学が発達して、植物生理が解明されていった

 

植物生理

 植物は光合成し、成長する

 

光合成でできたものは炭水化物だ

 

つまり砂糖のようなエネルギー源だ

 

それを種や実などにエネルギーを蓄えたり、新芽の成長にも使われる

 

二酸化炭素と水と光があれば光合成できるが、

光合成する葉緑素を正常に保つため、また新たな葉緑素を作るため肥料分が必要だ

 

つまり、葉の面積を大きくし、背丈を高くし、水をよく蓄えられるように根を広く張るために肥料が必要である

 

言い換えると、光合成をよりたくさんできるよう準備するのに必要だ

 

簡単いうとこうだが、実際はもっと複雑で、気温、湿度など様々な条件があり、まだ解明されていないことが多い

 

どんなものがある?

 

では、実際肥料とはどのようなものがあるのか

 

 

化学肥料

一番使われている肥料

通称、化成(かせい

 

植物の生育に必要な元素を化学合成して効率的に行うためのもの

 

メリット

  • 安価
  • 機械化されている
  • 効き方が選べる
  • 分かりやすい

 

デメリット

  • 土壌バランスを崩しやすい

 

使い勝手が圧倒的に良いので、一番使われている

 

その分不足したと思い、過剰に投入してしまうことが起きる

 

そうなるとしっかりと土壌分析して対応しないと難しい

 

入れるのは簡単だが、抜くのは時間がかかる

 

有機肥料

植物や動物を発酵させて自然の力で還元したもの

たい肥ともいう

 

メリット

  • バランスが良い
  • 長く効く
  • 土壌改良にもなる
  • 微量元素も含む

 

デメリット

  • 量が必要
  • 発酵過程の匂いが悪臭
  • 即効性はない
  • 単体の成分はない

 

肥効は化成より劣るが、土の比重が重い場合は土壌改良になる点が大きい

 

それにより化成よりも効率的に肥料の効果が出せる

 

例えば

化成だと100の量を与えて、植物が吸収できたのが60とする

たい肥の場合は80の量しかないが、植物は70吸収できたなど

 

バランスは良いが、足りないものだけを補えないデメリットもある

 

その他、微量元素

主に化成やたい肥の場合、窒素、リン酸、カリ、マグネシウム、カルシウムが主に考えられている

 

しかし、植物はそれだけではなくて、ほかにもなくてはならない元素がある

 

ホウ素、鉄、マンガン、、、

 

これらの元素は微量元素呼ばれ欠乏すると肥料の吸収が妨げられたりする

 

 

また、肥料の吸収は主に根で行われるが、実際は菌の働きが大きい

 

有用な菌を用いて肥料の効果を高めるものもあるが、どれくらい効果があるかはよくわからない

 

一度土壌を殺菌してからなら効果がありそうな気がする

 

注意点

そんな肥料も注意点がある

 

窒素飢餓

窒素は植物を大きくするのに必要だ

 

窒素は多く吸収されるので、消費はほかの元素よりも激しい

 

有機質のたい肥では炭素含量が多いと、微生物が分解する際に窒素を使用してしまう

 

その結果、窒素不足に気づかない

 

C/N比と呼ばれる

 

肥料焼け

肥料を多くあげすぎるとどうなるか

 

肥料分を吸収できず、逆に根から水分がでてしまう

 

なぜか

 

肥料の成分は塩基類とよばれる

 

つまり塩と似たようなもの

 

海水を飲むと喉が渇くと同じように、浸透圧の関係で濃度が高いほうへ水分が移行する

 

根の濃度より土壌の濃度が高いと、このようになる

 

 

害虫

窒素を余分に吸収させると、害虫が寄ってくる

 

窒素が植物内で硝酸態窒素となり、その匂いにつられて寄ってくるらしい

 

この辺りはまだわからないことが多いが、経験的に当てはまる

 

窒素以外を最初に吸収させて、窒素が一番低い状態で与え、全量使い切ってもらう

方法が良いといわれている

 

拮抗作用・相互作用

ある肥料をたくさん与えた後に、別の成分を与えても、それが吸収されないことがある

 

例えば

カルシウムを多く与えた後に、カリウムを与えてもカリウムは吸収されない

 

これはなぜか

 

土壌の中では肥料成分はイオン状態となって土に吸着している

 

吸着されていないものは植物に利用できない

 

その吸着量は保肥力とよばれ、その上限が決まっている

 

カルシウムを先に多く与えたため、カルシウムが吸着量いっぱいになり、

カリウムが吸着できなくなってしまった

 

 これとは逆に、相互作用によりマグネシウムとリンはお互いに吸収をよくする

 

参照

石灰・苦土・カリの切っても切れない関係 - お役立ち農業辞書 - 株式会社京都農販

 

 

まとめ

肥料は作物を目的の大きさに早くおいしく作るために必要であるが、過不足が起きないようにすることが大切だ

 

そのためには、日ごろからよく観察し、ちょうどよい状態を知っておく必要がある

 

まずは状態が分かってから対処しないと、どんどん泥沼化してしまう

 

何事も多すぎても少なすぎてもダメなのだ