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keisy12455’s blog

農業で独立を目指すアラサーのブログ

TPPって結局どうなったの?

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2018年12月にTPP(環太平洋パートナーシップ協定)は発効した

 

それまでは、日本の農産物が守られなくなるから大変だと報道されていたが、アメリカが不参加を表明したら、急に報道しなくなったけど、どうなったのか

 

TPPから見えてくる、今後の農業を見てみようと思う

 

 

TPPとは

簡単にいうと

モノやサービスを貿易する際の関税をなくして、より経済を発展させましょうという約束だ

 

関税があると、輸入したものは国内品より高く販売される傾向にある

 

それで、国内の製品を消費しやすくして、国内の企業が利益を出せるようにしている

 

関税がなくなると、輸入した製品が国内製品より安くなり、最悪の場合、国内の企業が倒産してしまう

 

ん?関税なくして経済発展しましょうって約束なのに、逆に不景気になる?

 

実は、この約束は経済レベル、人口等が同程度の国々で取り決められると、経済発展が期待できるが、輸出大国が参入すると主従関係になりえる

 

つまり、輸出国にとってはいいが、輸入国にとってはあまりよくない

(消費者的には良いが、経済全体でみるとあまりよくないという意味)

 

 

TPPで貿易するものとしては、食品、衣料品、木材などのモノから金融、電子通信サービス、労働、投資まで幅広くある

 

政府の試算での経済効果は、輸入により-2.9兆円、輸出で2.6兆円、投資で0.5兆円、消費で3兆円の効果があり、トータルで3.2兆円の経済効果があるとしている

 

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一般社団法人 日本貿易会 (Japan Foreign Trade Council,Inc.)

 

ということは、安くなった海外製品をたくさん買い、海外に投資し、輸出をたくさんしないと、試算通りにならない

 

 

TPPの問題点

ここでは主に農業に関することを紹介する

 

農家と自給率

政府の試算では農林水産物の生産減少額は1,300~2,100億円とある

https://www.cas.go.jp/jp/tpp/kouka/pdf/151224/151224_tpp_keizaikoukabunnseki01.pdf

 

日本全体で約10兆円なので、最大でも2.1%の減少が見込まれる

 

その分、農家が減り、食料自給率の低下を招く

(政府試算ではなぜか全く減っていない)

 

 

自給率が低下すると何が起こるか

 

有事の際に大きな影響が出てしまう

 

具体的には、新型コロナウィルスによる中国からの輸入が滞っている

 (3/8時点では、在庫がまだあり、学校給食がなくなったので、むしろ価格は下がっているものもある。長期化すれば高騰するだろうが)

 

また、外交の材料にされたら、とんでもないことだ

 

中国とアメリカの関税合戦はいい例だ

 

TPP内では関税を新たに作るのは禁止されているので、大丈夫だと思う

 

自衛的な意味で自給率を上げるのは賛成だ

 

 

こういった懸念があるので、輸入量制限→農家の減少防止→自給率の向上→TPP反対という流れがある

 

補助金

ただ、反対派は本気で反対なのかは別の話

 

反対したほうが補助金をより多く引き出せるのだ

 

 どういうことかというと

 

 

政府としてはTPP参加したい

 

農業関係者は反対意見

 

では、政府は選挙で当選するために多くの票を持っている農業関係者を無視してTPPに参加できない

 

となると、TPPに参加する代わりに、補助金を出すという落としどころになるのではないか

 

それも、政府の動向を見ていると農家個人ではなく、法人に割り当てられるように思える

 

担い手不足による兼業農家の減少、農地法等の改正による農業法人の推奨から、そう思う

 

まとめ

 

日本の農業は労働集約型で生産性が高い

 

また、日本の農産物は海外で評価が高い

 

なので、国内需要だけを見ていれば、いつか海外の企業に参入されてしまうが 

先手を打って輸出すればチャンスはあるのではないだろうか

 

恐らく今後の農業は、大きな農業法人が、高品質なものをバンバン輸出しまくるのも近いのではないだろうか

 

農産物以外にも、その技術や設備も輸出していくことも大切だと思う 

 

それにTPPで米や牛肉など主要なものは関税を設けてあるので、急激に産業が衰退することはないと思うので、その間に変化していく必要があるのではないだろうか

 

ではまた